今回、Apple公式で開催された「Shot on iPhoneナイトモードで撮影チャレンジ」コンテストが開催され、厳選な審査の上、フルサイズ一眼に負けず劣らずの素晴らしい夜景写真が選ばれた。
選出された6人のiPhoneフォトグラファーの写真はApple公式ウェブサイトで発表されてます。
入賞作品はAppleのデジタル広告、Apple直営店、Apple以外の第三者が開催する写真展などで公開予定とのこと。
iPhone11を使ったプロレベルのフォトコンテスト
Apple史上初、暗所でも対象物をくっきりキレイに取れる「ナイトモード」を搭載しているiPhone11シリーズ(iPhone11 /11Pro /11Pro Max)。
今までもShot on iPhoneのフォトコンテストを開催していたけれど、今回はナイトモードが搭載されたアイテムがラインナップに乗ったこともあり、この機能にスポットライトを当てたコンテストを開催する運びになった。
Shot on iPhoneナイトモードで撮影チャレンジコンテストの公募期間は日本時間の2020年1月8日17:01から1月30日午後4時59分まで。
TwitterやInstagramに「#ShotoniPhone」と「#NightmodeChallenge」のハッシュタグをつけて投稿すると、自動でコンテストに参加できるようになっていた。
審査員は10名。ざっくりと各人の紹介をしておく。
外部審査員(5名)
・Malin Fezenhai
ニューヨーク在住のフォトグラファー兼ビジュアルレポーター。過去のクライアントはナイキや国連、TIME誌など。iPhoneで
撮影した写真でWorld Press Photo Awardを受賞した元祖iPhoneフォトグラファーでもある。
・Tyler Mitchell
ブルックリン在住のフォトグラファー兼フィルムメーカー。黒人ならではの新しい美学を追求していて、前衛的な雑誌からの評価が高い。2018年にはビヨンセをモデルに米VOGUE誌の表紙を撮影した初めての黒人フォトグラファーとして新しい歴史を作った。
・Sarah Lee
イギリスを中心に活動しているフォトグラファー。人物写真や特集記事、芸術全般が得意ジャンルで、Guardian、Observerに写真を提供している。英国アカデミー賞(BAFTA)の公式フォトグラファーで王立技芸協会(Royal Society of Arts)のフェローでもある。
・Alexvi Li
中国を中心に活動しているiPhoneフォトグラファー。長きに渡ってiPhoneでの写真と動画の撮影を精力的に取り組んでいて、
Fine Art Photography AwardやPhotobook Awards Martin Parr EditionなどをiPhoneだけで撮影した作品で受賞。大型施設や美術館で彼の作品を見ることができる。
・Darren Soh
シンガポール在住。フルタイムで働く傍らフリーのフォトグラファーとして活動していて、建築や風景写真を専門にしている。代表作はシンガポールの公共住宅の構造の記録で、彼自身も2019年の#ShotoniPhoneチャレンジの入賞者だった。
内部審査員(5名)
・Phill Schiller
Appleワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデント。彼自身も熱心なフォトグラファーで、Appleの画期的なカメラテクノロジーの開発に尽力している。
・Kaiann Drance
Appleワールドワイドマーケティング担当バイスプレジデント。写真撮影のための優れたツールの開発に尽力しており、手掛けた作品にはカメラ機能を備えた最初のiPod touch、複数世代に渡るiPhoneなどがある。
・Brooks Kraft
Apple所属のプロフォトグラファー。Apple入社以前はフリーランスのフォトグラファーとしてTIME誌に政治関係の写真を寄稿していた。
・Jon McCormack
Appleカメラ&フォト担当バイスプレジデント。熟練したカメラワークから生まれた彼の写真はTIME誌、The New York Times誌、ユネスコなどに取り上げられている。
・Arem Duplessis
Appleマーケティングチームのフォトグラフィー担当ディレクター。前職はThe New York Times Magazineのデザイン担当ディレクターとして活躍。
Shot on iPhoneナイトモードで撮影チャレンジ受賞作品
Konstantin Chalabov(ロシア、モスクワ)、iPhone 11 Pro
この作品に対してPhil Schillerは「冷戦時代を舞台にしたスパイ映画の冒頭シーンを彷彿させる実にドラマチックな1枚だ。青みがかったロシアの丘陵地帯と雪が積もった道に寒々しさを感じる霧がかかっていて、まだ見えない危険をほのめかしている」と語ってる。
Brook Kraftは「青い光が広がる色相や煌々と光る運転席、トラックのライトなど、様々な光を見事に捉えていて映画のようなシーンだ」とコメントしてる。
Andrei Manuilov(ロシア、モスクワ)、iPhone11 Pro Max
建築写真を専門としているDarren Sohは、「この写真で採用されている一点透視図法に目が引かれた。構図のバランスが驚くほどよく取れていて、見る人を構図に引き込み、垂れ下がっている衣服に目が釘付けになる構図になっている」と語っている。
Sarah Leeは、「Michael Wolfの『Architecture of Density』を思い起こさせるようなテーマで、人口が密集した都会の空間とそこに住む人々の暮らしについて魅力的なストーリーを伝えている。写真家独自の構図とナイトモードでしか撮れないビジュアルが気に入っている」とコメント。
Mitsun Soni(インド、マハシュートラ州、ムンバイ)、iPhone 11 Pro
Tyler Mitchellは、「この木の朱色の光がどこからきているのかが全くわからず、まるでフレームのすぐ外にUFOが止まっていて照らしているかのようだ。構図も申し分なく、実に美しく撮られている」と語っている。
Arem Duplessisは、「SF映画から切り取られたか静止画のように、木・地面と夜の空の対照的な色合いよって、この写真には異世界のような雰囲気が漂っている」
Rubén P. Bescós(スペイン、ナバーラ州、パンプローナ)、iPhone 11 Pro Max
Phil Schillerは、「光を見事に利用することで、写真の持つ『光の芸術』という側面を際立たせている。ナイトモードで撮影されたこの作品の色彩は、心を奪われるようなオレンジ色を背景に、巡礼者一団のシルエットがシャープに写し出されている。」とコメント。
Alexvi Liは、「ナイトモードのメリットを活かして、街の明かりを背景に一団のシルエットを捉えている。シンプルな構図は、高画質な作品を引き立て、見る人を圧倒今にストーリーへと引き込む」とコメント。
Rustam Shagimordanov(ロシア、モスクワ)、iPhone 11
Kaiann Dranceは、「寒さを感じつつも、赤い小屋の中の灯りによって暖かさも感じられ、住んでいる人たちの世界に誘い込まれるようだ」とコメント。
Malin Fezehaiは、「レイヤーを重ねた構図によって奥行きが生まれ、寒さと暖かさを同時に感じることができる。冬の夕方の風景を美しく捉えた作品だ」とコメント。
Yu “Eric” Zhang(中国、北京)、iPhone 11 Pro Max
Jon McCormackは、「瞬間、親密さ、場所を見事に捉えていて、光の明るさに関係なく、人々の生活をそのまま映し出している。この作品を見る人をまるでその場にいるかのように感じさせる」とコメント。
Arem Duplessisは、「沸き立つ湯気、ランプの光を浴びたシルエットは、この作品で捉えられた魅惑的な瞬間に完全にマッチしている」とコメント。
まとめ
どれもiPhone11の持つナイトモードの特徴を活かし、コンセプトがはっきりとしてる素晴らしい写真ですね。
スマホメーカー各社の努力のおかげで、以前は高級カメラでないと難しかった夜景写真を手のひらサイズの携帯電話で撮れるようになった。
スマートフォンがどれほどまでフルサイズ一眼の性能に近づくか、「Shot on iPhoneナイトモードで撮影チャレンジ」を見て更に楽しみになってきました。
Source:Apple